「1歳のプレゼントにビジーカー」という選択
息子が1歳になる直前、何をプレゼントするか妻と2週間議論した。乗り物系がいい、でも室内で乗れるものがいい、でかすぎないほうがいい──条件を整理していくと、自然とアンパンマン よくばりビジーカーDXにたどり着いた。
決め手は「長く使える」という点だ。一台の乗り物が①押してあげる乗用玩具→②押し車→③足こぎ乗用玩具の3段階で使えるというコンセプトは、「買い替えが必要になる前に使い切れるか不安」という我が家の懸念を解消してくれた。対象月齢は10ヶ月からだが、我が家では1歳ちょうどで購入した。
届いた箱の大きさに少し驚いたが、設置してみるとリビングの隅に置いても思ったより圧迫感はなかった。息子はその日のうちに座らせてもらいてアンパンマンパネルに手を伸ばしていた。
フェーズ1:押し棒で乗せてあげる時期(1歳〜1歳3ヶ月頃)
購入直後は「親が押し棒を使って押してあげる」フェーズになる。息子はビジーカーに乗せてもらいながら、前面のアンパンマンパネルをひたすら叩いていた。ボタンを押すとアンパンマンが喋ったり音楽が流れる仕掛けで、この食いつきは予想以上だった。乗せた瞬間からパネルを叩きはじめ、「もっとやる」という顔で振り返ってくる。
押し棒で押して歩かせると息子がキャッキャと喜んでいた。夕方の「お散歩ごっこ」としてリビングをぐるぐる回るのが日課になった。押す親の腰への負担はそれなりにあるが、30分程度なら問題ない。
ただし音が大きい。正直なところ、夜9時以降に息子が乗りたがっても出してあげるのが躊躇われる音量だ。音量を下げる機能はなく(消音スイッチもない)、これは購入前に認識しておくべきポイントだと思う。昼間の使用前提で考えると割り切れるが、夜間が多い家庭には向かない。
フェーズ2:自分で押して歩く時期(1歳3ヶ月〜1歳9ヶ月頃)
歩き始めてから2〜3ヶ月で、息子はビジーカーを自分で押して歩くようになった。ハンドル部分を両手でつかみ、よちよちと前に進む。転倒防止の観点から前輪が固定できる仕様になっており、まっすぐ押しやすく安定感がある。
この時期の息子にとって「自分で動かせる」という体験は相当嬉しかったらしく、毎日30分以上は押して歩いていた。床はフローリングで音もそれほどうるさくない。ただ、厚めの絨毯の上では重さもあってやや動かしにくそうだった。
乗用玩具の転倒・けが事故については国民生活センター(2023年)も注意喚起を出している。ビジーカーDXはガードレール付きなのでシートからずり落ちるリスクは低いが、傾斜のある場所や段差近くでの使用は避けるよう心がけていた。
足こぎができるまでが長かった──これが一番の誤算
ここが購入前の期待と最もギャップがあった部分だ。「足で地面を蹴って前に進む」という動作は、1歳台の子どもにとって思ったより難しい。息子が足こぎを意識的にできるようになったのは、1歳9ヶ月〜2歳頃のことだった。
最初は足をシートの下にぶら下げたまま乗っているだけ。押し車として使う期間が長く続き、「せっかく乗用玩具なのに乗れない」と少しもどかしく感じた時期があった。Amazonのレビューにも「思ったより足こぎが難しそう」という声が見受けられるが、これは子どもの発達ペースによるところが大きく、焦る必要はない。
ただ親としては気になるものだ。ある日突然、足を動かして前に進み始めた瞬間に「あ、乗用玩具になった」と感じた。今は2歳を過ぎてリビングをぐるぐる走り回っている。
足こぎへの移行を早めたいなら、先にディーバイクミニプラスのようなシンプルな足こぎバイクで足を動かす感覚を掴ませてから移行する方法もある。我が家でも並行して使っていたが、ビジーカーの方がシートの位置が高めで、足がつきにくい月齢では難しく感じることがあった。
2歳現在:ようやく「足こぎ乗用玩具」になった
2歳を過ぎた今、息子はビジーカーで「自分がドライバー」という遊び方をしている。ハンドルを握って「ぶーん」と言いながらリビングを走るのが楽しいらしく、乗る頻度は購入直後より増えているかもしれない。アンパンマンへの愛着はまだ健在で、パネルのボタンも飽きずに押している。
気になる点を挙げると、車体の拭き掃除がやや手間だ。造形が複雑で溝の部分に食べかすや埃が溜まりやすい。週1回程度、固く絞ったウェットシートで拭いている。これは乗用玩具全般の話だが、設置場所の床も傷がつかないようプレイマットを敷いておくと一石二鳥だった。
よくばりビジーカーDX vs 3STEP:今から買うならどっち?
2025年に新モデル「アンパンマンといっしょにドライブ!3STEPよくばりビジーカー」(アガツマ)が発売された。価格は16,500円前後とDXより若干高め。主な違いをまとめる。
- 3STEPモデル:成長ステップがより明確に設計されており、デザインが新しい。ハンドルの仕様も改良されている。
- DXモデル:価格がやや安め。基本機能は同等で、3段階使用のコンセプトは変わらない。現行でも入手可能。
これから新規で買うなら3STEPの方が成長段階へのフィット感は高そうだ。ただ、DXも機能面では十分で「どちらを買っても後悔はしない」というのが正直なところ。価格差が数千円以内なら3STEPを選ぶ価値はある。仕様の詳細はアガツマ公式サイトで確認できる。
0歳娘への引き継ぎ計画
0歳の娘がハイハイを始めたころから、ビジーカーに近づいて触ろうとするようになった。兄貴が乗っているものは何でも気になるらしい。生後10ヶ月から対象なので、来年には娘の押し棒フェーズとして活用できる見込みだ。
「兄→妹」で引き継ぎができる乗用玩具というのは、2人育てているとありがたい。今のところ車体の傷みはハンドル部分が少し擦れた程度で、機能的には問題ない状態が維持できている。娘が0歳の今はお米のおもちゃのような口に入れても素材が気になりにくいおもちゃを中心に選んでいるが、来年はビジーカーにバトンを渡す予定だ。
パパラボの結論
アンパンマン よくばりビジーカーDXは「長く使える乗り物おもちゃ」というコンセプト通りの製品だった。ただし「長く使える」とは各フェーズで別の遊び方が生まれるということで、「いつでも同じように楽しめる」ということではない。特に足こぎへの移行は子どものペースに委ねる必要がある。1歳台の間は押し車として使う時間が長いことを前提にしておいたほうがいい。
購入前に知っておいてほしいことをまとめると:
- 音は大きい。夜間の使用は厳しいと考えておく。音量調節・消音機能はない。
- 足こぎができるまで時間がかかる。個人差はあるが、1歳台での足こぎは難しいケースも多い。
- 掃除の手間は必要。溝に汚れが溜まりやすい。
- 2人育てならお下がりとして価値が高い。長期使用に耐えられる作りになっている。
「アンパンマン大好きな1歳の子の誕生日プレゼントに何を買えばいいか」という問いに対して、ビジーカーDXは十分にいい答えだと思う。これらの注意点を理解した上で買うのと、知らずに買うのでは満足度が変わる。この記事がその判断の助けになれば嬉しい。
